gn to t.Y. 覚え書き

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覚え書き

エリザベス 神なき遺伝子(CLOSER TO GOD)

ヒトクローンを描く映画。クローンが題材の映画は多々あれど、変わった映画だった。過去は白黒。タイトルにもなっている人クローンにより誕生した赤ん坊エリザベス。この子に関して言えばほぼドキュメンタリーな様子。学会の対応、クローンの是非、シュプレヒコールで抗議する団体、目つきのおかしな人にリークする人。実際にクローン操作が行われたら起こるであろう出来事。あまりホラーな雰囲気は無い。せいぜい不気味なのは、カンシャク持ちらしい子供の叫び声、そして誕生から研究者の手によって管理している様子やエリザベスの額くらい。クローンを生み出したヴィクター博士も後々に後悔の様子も見せる普通の科学者。エリザベスに対して実験的なことを行うのも、延命させるためであろうし、そして科学者として当然なことだと思う。やっちゃいけないことだが。けれどもその裏でもうひとつのストーリーがあって、それがホラー。最初はエリザベスはまだ赤ちゃんで科学者たちが見ているのに誰が暴れているの? と思ったが、そういうことだったのか。過去が白黒で現在がカラー。クローン物の映画はたくさんあるので、この映画ではどんな結末になるのか? これがまた現実にありそうな結末。奥さんに「自分が何とかする」と言ったヴィクターにとっては理想的な結末かもしれない。ラスト近くのホラー映画らしい展開は、ありえない話しじゃない。過激な情緒不安定という設定もありそう。それを考えてみるとノンフィクションとかドキュメンタリー映画でもおかしくないかも。そのラストでヴィクターの目の前で壁にアレされるエリザベス。その時の音が印象に残る。抗議団体の「神が、神が」という言葉には、最初はうなずけど、だんだんうざくなる。晴れ。

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