gn to t.Y. 覚え書き

gn to t.Y.

覚え書き

イレブン・ミニッツ(11 minut/11minutes)

色々なことが最後につながるという映画。それぞれの過去や行いがひとつにつながるというよりは、巻き込まれるという話し。たまたまその場に居合わせてしまった人たち。だからこれは事故。おそらく誰でも次の瞬間は分からないということか。交通事故しかり、たまたま入ったコンビニにブレーキとアクセルを間違えた車が突っ込んでくるようなもの。突っ込んだ人も朝は「お義父さん今日は歩いたら」とか言われたのを振り切って車を走らせたかも。登場する人々は色々と思惑や問題を抱えてそうな人ばかり。彼らの所業がどうつながるのかと考えてしまい、なんだかんだと見てしまう。人々の問題の他に不吉な前兆っぽいものや、教祖が終末を予言するようなビデオとかが登場して不安をあおる。旅客機が空を飛ぶ様子や部屋に飛び込んでくるハトもなんだか不安に見える。大どんでん返しで SF やホラー的展開もあるのだろうかとも思ってしまう。ここに出てくる映画監督らしい人は、今ならハッシュタグ Me Too で訴えられそう。ドアの裏で電話をしているふりをするところは、映画関係者というのも怪しくなってくる。興味深かったのは救急隊員が患者を連れ出すシーン。あれでは命がいくらあっても足りないし、麻酔薬を武器のように使うのも仕方がない。ラストで劇中で空に見えたものと数多くのモニターの様子が重なるところが面白かった。すべてが仮想空間で発生したたった一つのバグに思えてしまう。女優さんは身重だとしたらかわいそすぎる。やられてスカッとするのは映画監督くらい。ラストからはセリフがなく、エンドロールもかなり静か。街中で演奏しているバンドのギターが、リンク・レイさんが使っていた YAMAHA の SG ぽかった。質屋らしき店内のシーンでは Fernandes のヘッドっぽい Stratcaster のコピーが置いてあった。あと Jackson ヘッドのギターも。これは案外セクハラ・パワハラに反対する映画、そして巻き込まれるという意味では罪なきテロ映画かも。結末の発端は女優の夫とか映画監督。これはごうまんな映画制作が世界をダメにするなんて意味もあったりして。Hanway という会社は変った映画を作るなあと思った。晴れ・冷える。

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